次世代運転手

2023年08月20日

バス業界の運転手採用難は、運転手の高齢化ともリンクしていますが、根底の問題として新卒運転手の採用・育成・定着が中々進まない所がありますよね。

これはかなり根深い問題で、人事・採用部署が何かを変えたからと言ってすぐに改善されるような物でもありません。

当ブログでも書いていますが、やはり新卒者の職業選択肢に入ってこない所がその主たるところで、業界全体・事業者内でのバス運転手の扱い、安全面での問題など様々な部分が影響していると言わざるを得ません。


更には、現在の運転手像を現代にアジャストさせるには、あまりにも高齢運転手が多かったり、事業者の運営方針も良い意味でも悪い意味でも古典的・保守的という部分が邪魔をしてしまいます。

また、公共交通機関という事もさらに追い打ちをかける部分です。


だからと言って、何も手を打たないわけには行きません。

出来る所から着手する事で、次世代運転手の活躍実績をノウハウとして蓄積すべきですし、その繰り返しから新しいムーブメントが起こるわけですし。


この次世代運転手は極端に言うと新卒運転手という事なのでしょうが、そこまでさかのぼらなくとも、活発に転職する世代(20代~30代)をフォローするだけでもだいぶ状況は変わるのではないでしょうか。


転職理由は様々なケースがありますが、未来ある若年層においてはやはり先行きの不透明さや不安なども大きな理由の一つです。

一般企業における環境の厳しさや中小企業の不安定さに将来的な不安を覚えて転職を考えるというのは、よくある事。

そこに対して公共交通機関であるバス事業というのは決して相性が悪いわけではないのですよね。


でも、その時点でも職業選択肢に入ってこない。

これは、新卒時点から眼中に無かった部分も影響し、検討する絶対数が少ない事もありますが、キャリアプラン的な魅力の無さが大きな原因と捉えます。(もちろん、大型二種免許を要する専門職という事も大きく影響しますが・・・)


人によりますが、基本的に転職活動というのはパワーを使う事ですし、「次の転職を最後にしたい」と思って動く方が圧倒的に多い中、バス運転手としてのキャリアプランを明確に提示できているか?また、その内容は魅力的であるか?

この辺りは非常に重要な部分と言えるでしょう。


残念ながら、環境以上の人材を確保しておくことはできません。それなりの人材でよければそれなりの環境で良いですが、良い人材を長期的に確保したいという狙いがあるのであれば、その環境面の整備及び打ち出し方を検討する必要があるという事ですね。


足りない部分を必死で埋める作業で精一杯な中ですが、結果が出なくとも同時に現状改善に向けた取り組みをすすめなければ、取り残されてしまいます。


採用という仕事は地味な作業の繰り返しですし、なかなかわかりやすい結果がすぐに得られる物ではありませんが、正しい方向に進めたことは長期的にみると必ずその成果が表れるという仕事でもあります。しかも時間がかかった分、その持続時間も長いです。


いつか取り組まなくてはならない次世代運転手採用・戦力化の問題について、動くなら早いに越したことは無いと思われます。


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