女性バス運転手

2023年07月30日

「女性が活躍している〇〇・・・!」と話題になったのは、今は昔。現在は、ビジネスのみならず、各所で女性の活躍は当たり前ともいえる状況ですよね。

ただ、同時にジェンダーレスなどデリケートな問題も抱えています。何かが進むと表面化されていなかった事が次の問題として浮き彫りになる。何事もこの繰り返しですが。

個人的な意見としては、国籍・性別・年齢問わず、一人一人が尊重され、尊重し合える世の中になって欲しい。仕組みつくりをするとどうしてもどこかに歪が生まれてしまうのが問題なのですが・・・。

ただジェンダー問題以外の部分でも世の中の課題って本当に多いですよね。まあ、文化や育ったプロセスの違う人間が集まって生きて行く事はやっぱり難しいのですね。


更にそういった人間たちが組織を作って事業を行う。それは色々な問題やトラブルが起こるはずです・・・。


さて、話を戻します。

女性のバス運転手というと昔はほぼ皆無でしたが、現在ではそこまで珍しいと思わなくなりましたよね。女性の社会進出が進むタイミングで、バス業界も同じように女性運転手が増えてきた印象です。


要因として、社会的な背景もありますが、技術的な部分も大きく影響していると思います。運転補助機器類の進化です。

利かなかったパワーステアリングは乗用車と変わらないレベルまで進化し、ステアリング操作に力は一切必要なくなりました。そして、バックモニターをはじめ各種モニター類の進化で、大型のバスを運転するという事へのハードルが大きく下がったように感じます。

また、安全システムも充実してきました。高速・観光タイプのバス(JBUS セレガ/ガーラ 三菱ふそう エアロクイーン/エース)への導入が主ですが、昨今のバス事故などを教訓に、新モデルが出るたびに安全性が高まっている事も少なからず影響している事でしょう。

路線タイプ(エルガ/ブルーリボン/エアロスターなど)のバスにおいては、オートマチックトランスミッションの普及も進んでいますね。MTになれた運転手からは慣れるまで違和感があるようですが、やはりMTに比べて圧倒的に負担が減るようです。


上記に加えて、プライベートで大型のミニバンを運転する事も多くなった現在の状況は、より女性運転手が誕生しやすい状況であると言えると思います。

バス事業者はこのチャンスをぜひ逃さないでいただきたい!


現在、全国で活躍する女性運転手の数は1,500名くらいと言われています。バス運転手の数は、12~13万と言われているわけですから、当然全然少ないわけです。

運転手の採用難が続く中、ゼロに等しい女性運転手の数をイチにすることがどれだけ大きいか。採用担当者様であればもちろんお分かりかと思います。

今後、この女性運転手採用に対して施策強化して行く事は、大きなポイントとなってくるのは間違いありません。


当ブログに詳しくは書けませんが、強化していく上で

・待遇面の整備(勤務業態、雇用形態など)

・施設面の整備(専用施設)

・メンタルヘルス面の整備(各種ハラスメント対策など)

・キャリアプランの見直し(女性幹部登用など)

等が必要となってきます。

これも通常のバス運転手募集と同じで「女性運転手活躍中!」とデカデカと掲げるだけでは採用などできません。ターゲットに合ったアプローチと、その根拠などは必須となります。

手間と労力はかかりますが、一番未開拓なチャネルである事と、日々採用ハードルが低くなっていく状況は見逃したくない所ですね。


余談ですが、数名の20代~30代の女性運転手と取材で何度もコミュニケーションをとっていますが、皆一致しているのが「運転手という仕事に誇りと自信を持っている」という事です。また、お客様からも気配りや優しい運転動作など女性運転手は概ね高評価が得られています。

うーん、益々強化すべきだと思いますね。

いかがですか?御社は女性運転手採用に本気で取り組んでいますでしょうか?


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