合説に臨むにあたって
合説。合同企業説明会の略ですね。
比較的大きい規模の会場に募集企業が集まってブースを出展します。そこに求職者が集まり、面談をするというスタイルです。
どのジャンルにおいてもオンライン化・Web化が進む中、根強い人気があるのがこの合説スタイルです。時代に逆流したような手法ですが、やはり対面で直接話が出来るという魅力は大きいですよね。有効に使えば、採用活動において大きな武器になると思います。
さて、バス業界でこの合説を見てみましょう。
業界問わずの一般的な合説に参加した事のある担当者様なら苦い思い出があるかもしれませんが、バス運転手採用目的で参加する一般合説は、それはもう地獄です。。。
なぜなら、殆どブースに来訪が無い一日を過ごす事になるからです。
隣のブースが盛り上がっているのに対し、指をくわえてそれを眺めている・・・という経験をされた方もいらっしゃるかと思います。まあ、それほどまでに不人気な職種というわけなんですよね。
個人的には、こういった合説でも普通に戦えるレベルまで、バス運転手の地位が向上すればいいなと思っているのですが・・・。
だからと言って、バス運転手採用に合説は使えないのか・・・?というと違います。
現在では、バス運転手専門の合説イベントが定期的に開催されており、それを採用活動に組み込んで利用する事が可能です。
実は、私は前職でこのイベントを企画立案し、運営まで取り仕切っていました。今でも毎年全国で開催されていますが、このイベントは使い方によっては中々良いですよ。(自分が企画したイベントだから推すわけではないです・・・はい)
まず、一般合説との違いは、参画企業が全てバス事業者である、そして来場者が少なからずバス運転手への転職を考えているという事。いかがでしょう。なかなかこういったシチュエーションって無いですよね。
そうです。採用担当者様からすると、目の前にたくさんの獲物がいるというヨダレが止まらない状態なわけです。(笑)ちょっと下品な表現でしたね・・・。すみません・・・。
来場者の方は、もちろんピンポイントに希望する事業者ブースへ座り、それだけで帰られる方もいらっしゃいますが、多くの方が複数のブースに着席され、それぞれ説明を受ける事になります。おそらく一度のイベントでここまで求職者と接点のとれるものは無いのではないでしょうか。
でも悲しいかな、そういった専門イベントでも人気ブースと不人気ブースは出来てしまうもの。が、経験上この差は企業規模や知名度であることがほとんどです。基本職種としての差が無いという事は、他社と差別化を図る事で大きく集客が進むという場面も何度も目にしています。
ここで、気を付けたいのが合説は面接でも会社説明会でもなく、「あくまで合説」である事です。ここをブレずにイベント運営のコンセプトを組み立てる事で、合説を有効活用できると思います。
あと、気を付けたいのが合説に臨む姿勢ですね。
事業者側も入れて4名~最大6名ほどのキャパしかないブースに何名も担当者がいたり、役員などの来場にピりついていたり、イベントルールを逸脱した来場者勧誘をしたり、近隣のブースに迷惑をかけるような装飾やレイアウトをしていたり。
これ、運営側だけでなく、来場者も意外とシビアにみています。よくあるのが、着席が無いからと言って一人スマホに夢中になっていたり、椅子にふんぞり返って座っていたり・・・。相手を見ているのは、事業者側だけではないという事を再認識していただき、最初から最後まで、事業者としてあるべき姿をしっかりとプロデュースし、実行していただきたいものです。
という事で、合説について簡単に纏めてみました。もちろん、運営のコツなどまだまだたくさんありますし、イベントの内容やアフタフォローなどポイントが多いのが合説です。合説当日だけでなく、準備段階からその後迄を一つのイベントと捉え、臨む事が大切になります。