職業選択肢に入らない・・・。

2023年07月23日

バス運転手。誰でも人生の内何度かバスに乗っているはずですし、毎日使っている人もいます。そして、現時点でバスは必ずバス運転手が運転しているわけで。

そうです。どちらかというと身近な存在であるはずのバス運転手ですが、なかなか職業の選択肢として検討されることが無いのです。

不思議ですよね。


子供の頃はバス運転手に憧れて、食い入るように運転手を見ていた人も、いざ大人になり職業を選択しようというという頃には、全く眼中にない。

あの頃の憧れは、一体どこへ・・・?


これ、バス運転手の採用に携わっている人は一度は考える事では無いでしょうか。

私自身も昔、憧れていた類の人種です。が、職業選択の際には全く検討もしませんでした。


どうしてなのか?


まず、身近過ぎる部分は要因の一つかと。

誰でもいつでも目にすることが出来る。〇〇の運転手、パイロット的なプレミア感に欠けるのでしょうね。

飛行機などのプレミア感あふれる乗り物とは違う、普段使いするも電車は運転席が隔離されていて、謎めいている。

つまり憧れが現実に変わるタイミングで、バス運転手は知られ過ぎているというか。それに大型のバスではありますが、皆が免許をとって日常使いする『車』というジャンルの為、その操作に関しても容易に想像できてしまう。

他の乗り物と同じで乗客の命を守る、誇り高き仕事なのですが・・・。


そして、待遇面の部分も大きな要因ですよね。

バス事業参入の自由化を境に競争が激化し、守られていたものが守られなくなってしまったバス業界。公共交通機関である事や安全第一という至上命題を抱える中、純粋な一般企業としての競争力を持てず、批判を覚悟でいうと、世の中から取り残されてしまった状態。その副作用として、各事業者には古い体質もまだまだ残っています。

こういった負の部分のしわ寄せは、運転手に重くのしかかってしまっているのが現状です。

以前は観光バス運転手というと、業界の花形でしたし、1000万プレイヤーも普通にいたのですが、今ではそんな面影さえもありません。

大手バス事業者でさえ長期的なキャリア形成が難しく、中途採用中心になってしまっているのは、これらを背景にした待遇面の問題と、必然として新卒採用に注力できなくなってしまったという問題が尾を引いているように思います。


更には、昨今のネガティブ報道やSNSをはじめとする悪評ですか。

安全運行が当たり前という状況下、いざ事故が起こると必要以上にネガティブ報道がされますし、それがSNSで拡散される。

SNSという現代の人々に最も身近なツールで頻繁に拡散されるという事は、『これだからバス運転手は・・・』という悪いイメージを想像以上に植え付けているはずです。

心温まるエピソードや、良いこともたくさんあるのですが、なかなかそれは報道されないのですよね。。。


要因の最後としては、やはり専門職なのですよね。

大型二種免許という、最高峰免許を所持する必要があり、安全運転・定時運行と共に接客を同時に行う。もちろん、人の命を乗せるという責任の重さも大きく影響しますが、その前に専門性が強いと捉えられている部分も大きな要因になっていると思います。


そうです。つまり『不人気職種』なわけですよ。バス運転手は。

色々不可避な要因・要素はあるにしろ、採用活動を進めて行くうえでは、現実として人気が無い職種であるという事を認識しないといけませんよね。

つらいですが・・・。


バス運転手に限らず、不人気職種の採用には、+αの要素を自ら盛り込んで行かないと絶対に成功しません。

簡単に言うと、募集要項をなるべく多くの人に見せるだけではだめという事です。


なるべく多くの人に情報を見せるというのは大前提で考え、その情報を見せていく上で必要な整備や準備、そして明確なターゲティングとコンセプト作りがカギを握ります。


運転手採用活動の改善に着手する。難易度は決して低くないですが、この山積み課題に挑戦するのは中々のやりがいがありますし、採用担当者様自身のスキルアップはもちろん、採用部署だけでなく、会社全体の大きな戦力アップに繋がるとても大切なミッションだと思います。

せっかく採用担当者として勤務しているわけです。ここに取り組まない手は無いと思います!


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